2021年度総合学習の時間授業サポート後期 私たちByUでは大阪国際大和田中学校で総合の時間のサポートをしています。 総合の時間は毎週土曜日に2時間、中学生2年生3年生向けに実施されています。 授業内容としては、STEM教育を取り入れた、ロボット・プログラミングについて扱いました。 大阪国際大和田中学高等学校 後期 【第1回】 メンバーが入れ替わったこともあり、前期と同じようにまずは基本的なパソコンの操作の仕方から勉強していきました。 その後、まずはプログラミングとはどういうものかということを学習するためにもscratchを用いてゲームを作成していきました。 【第2回・第3回】 2回にわたってロボットプログラミングに関する基本的な知識に関して学習していきました。 まず第2回では、各グループに1つLEGO SPIKE™ プライムのセットを用意し、ロボットカーを組み立てました。初めてこのセットに触れた生徒も多く、最初は苦戦しているようでしたが、このセットは直観的に組み立てることができるという特徴を持っているので、気が付くとスムーズに組み立てられるようになっていました。 組み立てたロボットカーと第1回で学習したプログラミングの基本的なやり方をもとにロボットカーを動かす方法について学習し、障害物に衝突しないロボットカーを作るにはどうすればいいか考えてもらいました。 第3回では第2回で組み立てたロボットカーを改造してロボットアームを取り付けました。その後、ロボットアームを操作する方法を学習しました。ロボットアームを操作するときは細かい調整が必要となってくるので、どのようにすれば正確に操作できるのかについても考えてもらいました。 【第4回・第5回・第6回】 この3回では第6回に開催されるロボット競技会に向けて、各々のチームで今までに学習してきたことをベースにコースに取り組んでもらいました。この競技会では、「物流システム」をモデルとして、車庫から出発して倉庫まで荷物を取りに行き配達するということに取り組んでもらいました。 制御しなければならないことが多いにもかかわらず、1つ1つ丁寧にタスクをこなしているチームが多くみられました。 実際、競技会ではこの丁寧にタスクをこなしていることが要因となって高得点をたたき出すチームが見られ、ハイレベルな戦いが繰り広げられていました。 【第7回・第8回・第9回・第10回・第11回】 今回から宇宙エレベーター競技会をテーマにロボットプログラミングに関して学習していきました。 この競技会は、天井からつるされたステーションにピン球を持ち上げる競技で、ステーション中央から垂れている紐をロボットが上り下りすることで運搬します。 まずは、運搬するためのロボット「クライマー」を製作し、上り下りのプログラムはどうすればいいのか考えました。 上り下りができると、今度はピン球を運搬するための装置を考えてもらいました。グループによりアイデアは様々で、籠に扉をつけることを考えるチームもあれば、籠ごと傾けることを考えるチームなどがありました。 ある程度の構想がつくと、その装置をクライマーに取り付けていきました。ここで、多くのチームが悩まされていたのは、ステーションとクライマーの関係です。「大きい装置を作りすぎていた」、「取り付ける位置が悪かった」など、改善点が見えてきたようで、その改善点を修復できたチームは、ピン球を運搬することに成功していました。 行き詰っているチームは先に成功したチームを参考にするなど、いい刺激をもらっている様子でした。また、成功したチームは周りからの助言を参考に、もっと大量に運ぶために改良を始めていました。 最終回にはミニ宇宙エレベーター競技会を実施しました。どのチームもピン級球を運ぶことに成功していました。しかしながら、競技の途中でピン級を落としてしまい、減点になってしまうチームもあり、正確に運ぶことに苦戦しているようでした。それでも、自分たちが設計したロボットで競技会に参加し、得点を獲得するということに面白さを感じてなのか、競技会は大盛り上がりでした。 どのチームも短い時間ではありましたが、必死に試行錯誤を行いながら果敢に取り組んでいました。ほとんどの生徒が、この授業が始まったときはプログラミングやロボットの作成に初心者であったにもかかわらず、ピン級を運ぶところまでできたことに成長が感じられ、また、生徒たちは楽しみながら授業の内容に取り組んでいるように思われたので、この授業の意義を改めて感じられました。